2004/11/29 (月)

ビゲローエアロスペース「Genesis」打上げライセンス取得!

米国政府は膨張性のスペースモジュール「Nautilus」開発に向け1/3スケールモデルの「Genesis」の運搬のための打ち上げ許可をBigelow Aerospaceに与えた。


北ラスベガス(ネバダ)のBigelow Aerospaceは、膨張性の地球軌道用モジュールの使用について調査するための段階的なプログラムの青写真を描いている。そしてそれらのモジュールは微少重力下の商品開発のサポートだけでなく、月や火星における宇宙旅行者のための住宅をつくる技術基礎として同様の構造が使えると考えられている。

これに関連してThe Federal Aviation Administration’s (FAA:連邦航空局) のAdministrator for Commercial Space Transportation (AST:商用宇宙輸送部門)の次長は“Genesis”膨張性モジュールを飛行させる運搬許可をBigelow Aerospaceに与えた。(Genesis はNautilusと呼ばれるはるかに大きい宇宙居住船に通じるように作られた1/3スケールのモデルである)

Bigelow Aerospaceのスケールデモンストレーションモジュール「Genesis」に関する11月17日のFAA-AST承認に当たっては大量のコンセプトレビューが行われ、レビューにはテストモジュールの軌道周回のため、利用できる宇宙インフラ、工事、材料の使用方法、シールルディング技術などを含んでいる。

「GenesisへのFAA-AST輸送承認を得ることは初めの段階である。」と、ワシントンDCのBigelow Aerospaceの法人のカウンセリングのMike Goldは説明し、「これは良い前例の確立になるだろう。」と語った。「これは第一歩である。しかしBigelow Aerospaceが考えるロードマップに沿った重要な第一歩である。」と、Gold氏は言い足した。なお、このFAA-ASTのレビューはおよそ8カ月間かかった。

また、今月の初めに、Bigelow Aerospaceは5000万ドル「America’s Space Prize」を公表した。このコンテストは 2010年1月10日の締め切りで、軌道用の宇宙居住船を膨張性のBigelow Aerospaceモジュールにドッキングする能力を持つクルーを運ぶ宇宙船の開発を促進している。

「私たちはさまざまな物から多くを得て、より大きい伝統的な航空宇宙会社から小規模の企業家集団からの関心を得られた。」と、Gold氏は言った。

コンテストの主要ルールでは参加者はアメリカ合衆国で住所を定めさせられなければならないと規定している。 その上、米国に主要な営業所を持たなければならない。

「この規定を定めた1つの理由として、宇宙船システムが合衆国内で開発されるなら、International Traffic in Arms Regulations (ITAR:兵器の国際的売買規則)とかなり難しい輸出管理問題は取り扱う必要がないという利点がある」とGold氏は説明した。

また彼は、「しかしながら、これらの2つの規則が米国以外の参加者の参加を拒否しているわけではないということを理視すべきである。」と付け加えた。「私は、国際的な団体が容易にそれらの2つの必要条件を満たすであろうある種の子会社を設立することができるだろうと考えている。」

そして「America’s Space Prizeは国際参加を決して排除しない。」と、Goldは訴えた。

これによるとAmerica’s Space Prizeは輸出規定の問題で米国国内を条件にしていますが、米国のみでやりたいわけではなく世界中からの参加を望んでいて参加の方法もあるようですね。
今後、SF/JではAmerica’s Space Prizeも他プロジェクトと同様に可能な限り追いかけて様々な情報を皆様にお伝えできるよう努力してまいります。

関連サイト
SPACE.com