2005/03/08 (火)

ついに動き出したか?JAXAの新方針

2005年3月3日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)は
2025年に有人月基地建設や再使用型有人宇宙機など
今後20年に渡る長期宇宙開発目標を発表した。

この新政策の中で明確に「再利用型の有人宇宙機開発」が盛り込まれた。
明確に再利用で有人の宇宙機の開発とされたのは初めてのことである。
しかしながら、その開発目標は2025年としており、月開発用の技術開発が2015年と10年もの差があるのに疑問が残る。
(新技術による再使用型有人宇宙機を差しているのか?)

月開発に関しては、米NASAの方針が月面での有人基地建設にシフトしていることからの影響と考えられる。

軌道、準軌道の有人飛行に関しては、日本ではまだまだであるが、海外では商用の民間開発にシフトしていることから、国家プロジェクトとしてさらに民間との差をつけたプロジェクトへ目を向けさせようとする狙いがあると見られるが、
日本では民間による有人開発はまだまだ始まっていない状況であるため、政府からの何らかの後押しや支援、法改正等を行い、米国と同等のスタートラインにするような方針も打ち立ててほしいものである。

新方針は以下の通り

●2010年:月探査用ロボット開発。H2Aロケットの更なる信頼性向上と、建設中の国際宇宙ステーション計画への参加を通して技術を磨く。 (HTVの実用化を目指しているに過ぎない!)

●2015年:月面での有人基地建設に向け、宇宙飛行士の滞在に欠かせない水やエネルギーを確実に確保できる技術を開発。同時にH2Aロケットの後継機で月飛行を達成する為のロケットの開発を行う。 (あくまで使い捨て型である!)

●2025年:有人月面基地の建設を開始する。同時に再使用型の有人宇宙船開発にも着手。(遅すぎる開発計画。この頃には米民間企業によって安価な有人再使用型宇宙機の開発(ファルコン、ブルーオリジン等)が終了していると思われ、日本の独自性はほぼ皆無となる。(但し、スペースプレーンなどの新技術による新開発の場合は除く))

関連サイト
JAXA公式