2005/03/19 (土)

考え直そう!宇宙長期ビジョン!

先日 JAXAが今後20年計画で HTVを改良した再使用型の有人宇宙開発をするための予算を承諾したという記事が掲載された。SF/Jはこのビジョンは間違っており考え直す必要があると考えます。

このビジョンの内容は「宇宙航空研究開発機構は宇宙船の開発と日本独自の有人宇宙活動の実現や、太平洋を2時間で横断するマッハ5クラスの極超音速機の実用化を長期ビジョンに盛り込むことを決めた。」というものです。(関連記事:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050317-00000101-yom-bus_all)

SF/Jとしてはこのビジョンは誤ったものであり、まったく評価していません。考え直す必要があると思います。

1) 市場調査では、極超音速の定期旅客機の需要がまったくないことを示しており、コンコルドが巨大な損失になった理由です。需要のないものをつくることに意味がないと考えます。

2) 20年後にH2Aでソユーズのような打ち上げシステムを開発するのは「ビジョン」とは逆の方向(先を見ていない)です。
中国がその20年前にして、米国がその60年前にしたことをまねることになるために、日本にはリーダが全くいないことを世界に立証することになるでしょう。

3)もちろん、20年以内には、H2Aより少なくとも99%は安い値段で軌道と軌道からの民間航空便があるでしょうから、事実上、とても国民は税金をそのようなとんでもないプロジェクトには決して払わないでしょう。

このあやまった長期ビジョンはまだ正式には決定していないので、考えなおしてくれることを期待したいと考えています。