2005/07/10 (日)

X PRIZE Cup expoに参加するロケットのラインナップが明らかに

今年10月にX PRIZE Foundationが米ニューメキシコ州で開催するカウントダウンイベントX PRIZE Cup expoで、デモンストレーションや展示を行うチームが発表された。

このイベントはニューメキシコ州のLas CrucesやAlamogordoなど南部地域を中心に、10月4日から9日までの間、開催される。

Armadillo Aerospace
米テキサス州に拠点を置くアルマジロ・エアロスペース社は、特にこのデモンストレーションのために造られたスモールスケールバージョンの垂直離着陸機を打ち上げる。
この機体は、高度20〜30フィートまでのホバリング飛行をする予定。
同社のRussell Blink氏「私たちは短い滑空デモンストレーションする予定です。もしFAAの指導に従わなくてよいのなら、もっと高く飛ばせることができますが。」

XCOR Aerospace
米カリフォルニア州モハーベに本拠を置くエックスコア・エアロスペース社はロケットエンジンを搭載するEZ-Rocket飛行機を飛行させる。
同社のDoug Jones氏「私たちは非常に速い方向転換をデモンストレーション飛行で見せたいと思っています。」

Starchaser Industries
最近ニューメキシコに本部を移した英国のスターチェイサー・インダストリーズ社は、来年10月に飛行テストする予定の準軌道実験機に搭載するロケットエンジンを実際に点火する。
同社ディレクターのSteve Bennett氏「これは推力3トンを出し、80フィートの炎と多くの煙を上げます。それは固定してどこにも飛んでいかないようにして行います。また出席者が一日宇宙飛行士を体験できるように、Starchaserのクルー・カプセルモックアップによるパブリックツアーも開催する予定です。」

Rocketplane Ltd
米オクラホマ州のロケットプレーン社は、宇宙船のモックアップと本物のハードウェアの一部を展示する。来年、サブオービタル機の試験飛行を開始する予定。

da Vinci Project
カナダのダヴィンチ・プロジェクトも、宇宙船のモックアップと本物のハードウェアを展示する。
チームリーダーのBrian Feeney氏「2006年の夏に我々の最初の有人宇宙機を打ち上げるでしょう。」

その他、Beyond-Earth Enterprises社やThe Tripoli Rocketry協会、サンディエゴ州立大学などがロケットの打ち上げを行い、他にも様々な教育的イベントが開催される。

残念な事に、昨年民間初の宇宙飛行を達成し、ANSARI X PRIZEの賞金1000万ドルを獲得したスケールド・コンポジッツ社のスペースシップワンはスミソニアン航空宇宙博物館に展示されるため、このイベントに参加者しない。

主催者のPeter Diamandisチェアマン「このニューメキシコ・フェスティバルによって、スペースシップワンが新しい準軌道宇宙開発競争の唯一のプレーヤーでなかったことが明らかになるでしょう。今後18ヶ月の間に6つのチームが飛行を行うでしょう。Xプライズ・カップへのカウントダウンは、新生の民間宇宙飛行ビジネスにスポットライトをあてる年中行事のプレリュードです。」

スペースシップワンに遅れをとり、巻き返しを図る各チームがどのようなパフォーマンスを見せるのか、楽しみだ。


※写真はX PRIZE FoundationのHPより


関連サイト
X PRIZE Foundation

MSNBC

Space.com