2005/08/14 (日)

スペース・アドベンチャーズが民間月旅行の提供を発表

先月、露紙イズベスチヤが“ロシアのエネルギア社が宇宙観光旅行者のための月宇宙旅行を提案した”と報道したのに続き、米スペース・アドベンチャーズ社がRSCエネルギアのパートナーとなり月旅行を提供すると発表した。

このプログラムの名はDSE-Alpha(Deep Space Expeditions(DSE)と呼ばれている。改造が施されたソユーズ宇宙船に乗り出発し、地球周回軌道上でブースターロケットとドッキング。月まで約3日間かけて飛行し、月には着陸せずに月の裏側をまわって地球に戻ってくる。全部で8〜9日間の旅と、国際宇宙ステーション(ISS)に数日滞在する9〜21日間の旅が用意されている。
最初の飛行は5年以内の予定だが、早ければ 2008年にも打ち上げられる予定で、最初の宇宙船には乗客2人を乗せる。このチケットの値段は一人1億ドルとなっている。
将来は乗客の月面歩行もメニューに加える計画。

月までのフライト図

ソユーズは、そもそもは月へのミッションを想定して開発されたものだった。ゾンドと呼ばれている無人ソユーズが、1960年代後期に行われたロシアの月プログラムの間に月への飛行を試みている。

同社のエリック・アンダーソン社長は次のように述べる。「この旅行に関心を示し、チケットを買うだけの財力もあると思われる民間人探検家候補がすでに何人かいる。」

スペース・アドベンチャーズは、月旅行を購入する余裕を持っている世界中の約2,000人の人々の身元を確認したという。

同社の地球低軌道飛行サービスを利用し、今年10月に3人目の宇宙旅行者となる予定のグレッグ・オルセン氏は次のように語った。「月に行ってみたいと思わない人なんているだろうか?私もひじょうに興味がある。ただし、まずは今度の飛行だ」

2002年に世界で2番目の民間人の宇宙旅行者として宇宙へ行った南アフリカ共和国の青年実業家マーク・シャトルワース氏も、次の宇宙探検は月の訪問を含めるべきだと語っている。


*写真はConstellation Services International社HPより

関連リンク
Space Adventures  
スペースアドベンチャーズ日本事務所
RED Herring
MSNBC
National Geographic News