2005/11/04 (金)

X PRIZE 過激な進歩に向けてのチャレンジ精神

X PRIZE財団のピーター・ディアマンディス会長は、10/20に開幕した今年の『ポップ・テック』会議の講演の中で高大な目標を掲げ、「われわれの使命は、過激なまでの進歩をもたらすことだ」と語った。

今年のポップテック会議のテーマはテクノロジーが地球上のあらゆる人々に与える影響は、「グランド・チャレンジ」(壮大な挑戦)により実を結ぶとしている。ポップテック会議では確かにこうしたチャレンジが盛り沢山だった。

リッター当たり80キロを超える燃費で走行する車の発明に拍車をかけるにはどうすればいい? 1000ドル以下のゲノム解析コストの実現を促進するには? 大気中の二酸化炭素の蓄積やそれに伴う地球温暖化、海洋の急速な酸性化に、社会はどうやって取り組む? メディアを変容させ、アポロ計画の黄金時代のように科学の発見が取り上げられる場を作るには?
などさまざまなテーマについて取り上げている。

この解決策の一つとしてディアマンディス会長が発表した『ロケット・レーシング・リーグ』があるのかもしれない。これは、『NASCAR』[米国のストックカーレース]に似た形式のロケットレースで、米国の宇宙飛行への情熱を再燃させることを目指している。

ディアマンディス会長が誘発したいと望む「過激なまでの進歩」は、現在X PRIZE財団が力を注いでいる新世代のX PRIZEから生まれるかもしれない。このようにX PRIZE財団は民間宇宙事業促進の成功に基づき、同様に宇宙以外の進歩についても手がけていくことを考えている。まさに、X PRIZEは「過激な進歩に向けてのチャレンジ精神」を形にしたものなのである。

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