2004/08/13 (金)

諦めない・・・「Rubicon」もX PRIZE挑戦の決意変わらず

X PRIZEにエントリーしているチームの一つ、米Space Transport Corporationチームはスペースシップワンと差がつけられているが、最後まで諦めないとの決意を示した。

Space Transport Corporationは“Rubicon”という宇宙機で勝負をかけている。


Space Transport Corporationは米国ワシントン、フォークを拠点に活動し、2003年12月よりANSARI X PRIZEエントリーしている。Space Transport Corporationは低コストでの宇宙輸送機を開発し、商業ビジネスとして宇宙輸送や宇宙旅行サービスを提供することを目的に活動している。
チームリーダのPhillip Stormはアマチュアながら固体燃料ロケットの設計した人物である。
その後ゼネラルダイナミックスとAerojetの仕事を行ない、チームではエレクトロニクス系を担当している。
もう一人のリーダのEric MeierはNASA JPL、ゼネラルダイナミックス、Aerojetの仕事を行なってきた人物で、チームでは機械系を担当している。

チームが開発している宇宙船“Rubicon”は7つの固体ロケットエンジンを持った推進システムのロケットで、固体燃料、APCPを使用した単段式の垂直離陸/パラシュートによる海洋着陸の宇宙機である。
地上から垂直に打ち上げられ、最高速度3000マイル/secで高度110kmまで上昇し、パラシュート降下により再突入し、海洋に着水する。飛行時間は25分で、無重力時時間は3分、上昇時7G、下降時5Gの加速がかかり、クルーキャビンは与圧室である。

8月8日に「Rubicon 1」で打ち上げ実験を行ったが、残念ながら失敗に終わった。
しかし、 失敗にも決して諦めることなく、宇宙旅行の実現に向けた開発を今後も行っていくと決意を新たにしている。

スペースシップワンやワイルドファイアが9月末、10月初めに立て続けに挑戦を表明し、X PRIZEがいよいよ佳境に入っている。
しかし、Rubiconだけでなくまだまだ他のチームも諦めてはいない。
X PRIZEで優勝するチームはこれら26チームすべての代表でもあるのだ。
宇宙を目指す冒険者たちの熱き挑戦は続く。
X PRIZEを知る人はスペースシップワンやワイルドファイアだけでなく、どうか、彼らも応援していただきたい。

このページではX PRIZE全26チームを紹介しています。

関連サイト
ANSARI X PRIZE
Space Transport Corporation
空中分解のショックを乗り越え……宇宙ロケット「Rubicon」が再挑戦へ(8.11 PCWEB)