2004/09/28 (火)

Virgin Group リチャード・ブランソン、宇宙観光ビジネス参入!

リチャード・ブランソン(ヴァージングループの代表)は宇宙観光事業に参入し、準軌道飛行用の宇宙船を製作するためにX PRIZEに挑戦しているSpaceShipOne開発のMojave Aerospace Venturesと1400万ポンドの協定に調印し契約を結んだ。

Mojave Aerospace VenturesはSpaceShipOne技術を利用するためにScaled Compositesのバート・ルータンMicrosoftのポール・アレンによって設立された会社である。

SpaceShipOneは9/29.10/4にX PRIZEに挑戦し、成功すれば賞金1000万ドルを獲得するといわれているチームの宇宙船である。

月曜日にロンドンでブランソンとルータンとの共同記者会見を行い「ヴァージンはポール・アレン、ルータンと協議しました。そして、土曜日の朝、民間宇宙運航サービスのため世界初のprivate spaceshipとしてSpaceShipOneの技術の利用を認可する歴史的な取引を締結しました。」「そしてVirgin Galacticはますます手頃な宇宙旅行を目的としたビジネスを行なっていくことになるでしょう。」 と、リチャード卿は語った。

準軌道宇宙旅行の費用は11万5000ポンド(約2300万円)であり、本番の宇宙旅行の前の準備として3日間の訓練を含んでいる。ヴァージンでは、およそ3,000人の乗客を見込んでいるという。

宇宙旅行サービスに使用する宇宙船VirginSpaceShip(VSS)はMojave Aerospace VenturesがSpaceShipOneのより大きいバージョンを製作し、現在SpaceShipOneの2人乗客定員と比べて、VSSは5人乗客定員で、宇宙船には窓と快適なシートがあり、すべての乗客の前には、壮観な景観が広がることになる。

宇宙旅行本番では乗客はロサンゼルスの近くのモハーベ砂漠から離陸し、約3時間の宇宙旅行を体験し、すばらしい地球を眺めることになるだろう。

「サービスを始めるにあたって、民間宇宙旅行のためにこの数年間にわたって多くの国で発着場の建設を計画している。」「バートと私は私たち自身の個人的な夢をかなえて、3年でVirgin Galacticの5人乗りのVSS( Virgin SpaceShip)エンタープライズの運航を目指している。」とリチャード卿は目標を語っている。

そして、これが成功したら、次は、軌道の宇宙旅行を目指し、宇宙ホテルを建設することを考えているらしい。

このVirgin Galacticの参入はまさにX PRIZE Foundationの目指すものであり、X PRIZE competitionの民間宇宙機開発のきっかけが成功し(SpaceShipOneの開発)、いよいよ本格的な民間によるビジネス、サービスとして次の段階を向かえ、他の企業も今後こぞって参入してくる可能性が大いにあり、宇宙旅行サービスの実現に向けて大きな前進であると思う。

X PRIZE Foundationは宇宙旅行サービスの実現に向けて本当に大きな役割を果たしており、これからもキーとなり活躍していくだろう。

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