2004/12/07 (火)

NASAも民間宇宙旅行推奨!Centennial Challenge Awards

NASAは、宇宙飛行技術への新しい民間投資に拍車をかけるために大胆な新しい戦略としてCentennial Challenge Awardsの賞を用意している。成功すれば政府機関と米国航空宇宙産業を変えられるが、まずはクリアすべき議会権威問題がある。

11月15日、X-43プロジェクトにおける最後の成功した飛行の1日前に、NASAの職員は、プライベート宇宙飛行のためにX PRIZEによって影響されたnew agencyによって後援された賞金プログラムを促進するためにワシントンの本部で会議を持った。

Centennial Challenge Awardsはビジネス推進を今までのNASAの古い方法ではなくX PRIZEのようなやり方を取り入れた新しい発想に従っていくだろう。「勝者は提案ではなく、実際の業績で決定することになる。」とNASA賞関係のプログラム・マネージャのBrant Sponbergは11月15日の会議でプログラムのNASA初期ロードマップの概要を述べた。

NASAは、来年早々までにプログラムの細部を決定することは考えていなく、25万ドルから5000万ドルの賞金の3つのカテゴリを用意することを考えている。
Flagship Awardsと呼ばれるもっとも高価なカテゴリは1000万ドルから5000万ドルまで毎年1〜2つの賞を用意する。
Specific contestsは宇宙空間を飛行するソーラセイルあるいは宇宙ステーションからの実験機器や材料を運ぶ小型の無人往還カプセルを開発して使用して月のロボットによる軟着陸の達成を含むだろう。

Keystone Awardsと呼ばれる次の小さいカテゴリは毎年3〜5つの25万ドルから500万ドルの賞金になる。
NASAはより良い宇宙服の手袋、月面車、放射線シールドなどさまざまなより小さい技術的な挑戦を成功させるためにKeystone Awardsを与える。

Quest Challengesと呼ばれる最も小さいカテゴリは学生向けにモデルロケット製作やSF小説まで広範囲のプロジェクトにおいて、100万ドルの賞金になる。

すべてのカテゴリでは、NASAは2つのタイプのコンテストを提供する。
1つ目は最初に目標を達成したものが賞を獲得するというX PRIZEと同様の方法になり、2つ目は繰り返しのコンテストで特定の技術において毎年改良を加えて達成する技術を競うものになるらしい。

NASAが実際にこの賞金プログラム開始させることができるなら、それはX-33やX-43のような行き止まりになる(dead-end)プロジェクトがなくなることを意味することになる。その 代わりに、NASAは賞を提供し、独自の技術を開発する民間企業をウォッチして、それからNASAが、その技術を使用しないと決めた場合、獲得者が所有権を保有し、自由市場でそれを販売することさえ許すだろう。

そのうえ、これらの賞はいくつかの提案と比べてつまらないものかもしれない。 去年の6月に、President's Commission(委員会)はアメリカのSpace Exploration Policyの実行においてNASAのCentennial Challenge Awardsを支持しただけではなくて、はるかに大きいスケールの賞の提案さえした。
特に挑戦的な賞の概念に関する例として委員会は人間を月に送り、地球に戻る前に一定期間滞在することができる初めの団体に1〜10億ドルを与えることを考えていた。

そのような10億ドル規模の賞は、間違いなく活気付け、現在まったく予測することができない方法でアメリカの宇宙打上げ産業を改革するだろう。しかしながら、これらのすべてのプランに関する唯一の問題はNASAがほとんど何でも与えるという権限がないということである。

もっとも議会は、既にCentennial Challenge Awardsプログラムのために1200万ドルを認可して、NASAにプログラムをすぐに開始させて欲しいと言っているが、今までのところの立法者は大きな賞を与える権限をNASAに与えていない。現在、NASAが法的に与えることができる賞は25万ドルまでである。
X PRIZEと比べて、より状況がひどくNASAが人間の宇宙飛行のために賞を提供する法的問題と官僚のハードルは非常に高く厳しいものである。

議会はホイールに油をさすように、NASAがプライベート有人宇宙旅行を奨励することを簡単にするための努力をしていない。
NASA職員は、ここ数カ月にわたる無数の時間を議会に対して権限を増やしてもらうように活動しているが何も得られていない。

事実上、議会においてNASAは100万ドル以上の賞に対して明確に制限されている。 しかし、Sponbergは、プログラムを始められると信じている。「望みは来年のセッションが来て第109回の議会が始まったとき、私たちはこのことについての進歩を見るだろうということだ」と彼は言った。しかし残念ながら、議会は完全に反対の姿勢を取っているように見える。

2004年のCommercial Space Launch Amendments条例(先週下院を通過した、そして来週、上院を通過するのが期待される。)はX PRIZEのようなどんな将来の個人的な競争のときにでも実際に安全制限がきびしいものになる。

NASAも最近は変わってきて本格的に宇宙旅行をやろうという考えが本当に出てきているようです。このようになってきた1つには、やはりX PRIZEによる民間宇宙旅行活動によるものが大きいと思います。このように政府を動かす原動力になるのはこのようなブレークスルーのような気がします。

NASAでも早く議会が認めて推奨してくれるようになるといいですね。そうなると日本でも考え方が変わってくるのではないかと期待がもてるのではないでしょうか?

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