2005/07/28 (木)

ロシアが夢の1億ドルの月の旅行計画を発表

2005年7月26日 ロシアのスペースシャトルメーカー、エネルギアは、月を周回するフライトをチャーターするために連邦宇宙機関「Roskosmos」に宇宙観光旅行者のための月宇宙旅行を提案を提出した、と日刊新聞イズベスチヤが報道した。


宇宙船や飛行計画についても既に選定され、事業計画も作りこまれており、残るは、誰が1億ドル(約120億円)を払って約2週間の月旅行をしたいのか、お客を見つけることだけなっている。

宇宙観光客はまず、国際宇宙ステーション(ISS)にて最初の7日を過ごす。
その後、ソユーズTMA宇宙船が、月をまわる軌道を飛行するパイロットと観光客を運ぶ。
必要な設備をすべて製造し、かつ資金が受け取られるとすぐにプロジェクトは始まり、約18か月〜2年で実現する。

「Roskosmos」の管理官の一人「Anatoly Perminov」氏はエネルギアとニコライ大統領から既に取り決めを得たと語る。
従って、大統領は彼を称賛し、エネルギアに資金を供給する驚異的なプロジェクトの達成方法を模索しているという。
これを受けカーネル・ユーリー氏(ロシア人として最初の宇宙飛行士として2004年にISSに7日滞在した)は、観光客の役を自らすると、プロジェクトを志願した。
ロシアは、ISSへ滞在する飛行のために現在まで2人の宇宙観光旅行者を獲得し、一人当たり約2000万ドル(22億円)の費用を払わせることに成功している。
今後、さらに2週間の休暇に1億ドルもの大金を払う誰かを見つけることが、エネルギアがどこでこの計画を実行に移すか、大きな鍵となっている。

しかし、一旦実行に移せば約2年という速さで月旅行が実現できるという計画は、一旦軌道へ出てしまえば、外宇宙へ行くことは技術的にはそれほど困難なことではないということを改めて示しているといえる。

SF/Jのコリンズ教授が示す近未来の宇宙旅行産業構想図がまた一歩実現に近づきつつある。

宇宙旅行ビジネス激動の時代は加速している。

画像はコリンズ教授の宇宙旅行構想図

参考サイト
RIA Novosti