2005/09/01 (木)

ISS計画縮小し、宇宙観光旅行サービスへ

米航空宇宙局(NASA)は国際宇宙ステーション(ISS)の
計画を大幅縮小し、民間の宇宙観光利用などの商用利用にシフト
する意向を明らかにした。

ISSは度重なるスペースシャトルの延期などにより建設資材の輸送のめどが立たなくなり、計画より大幅に建設が遅れていた。
そしてついに、「政府主導の計画維持は困難」との判断をくだし、ISSを商用利用することで活路を見出す意向だ。
最近、宇宙観光旅行事業が盛り上がりを見せる中、10月には3人目の宇宙旅行者がロシアのソユーズにのってISSへ滞在することが決まっている。
来年には日本人もISSへ観光旅行することになっている。

これまで、NASAは民間の観光旅行利用目的のISSの利用については消極的であったが、今回の方針転換によりISSのアメリカモジュールの積極的な民間観光旅行目的の利用も認めることになった。

また、縮小されるISS建設には、「民間のロケット」を活用し、シャトルの有人後継機「CEV」や、同時に開発される無人の重量物資輸送ロケットは利用しない方針だ。
民間のロケットには、イーロンマスクらが開発中のファルコンやSpaceDEV社などが候補に上がっている。

これにより、ISS計画に約6200億円を投じてきた日本の宇宙開発も再考を迫られそうだ。
低軌道宇宙開発を民間にシフトし、宇宙観光産業を視野にいれてきた米の政策に日本も速やかに対応し、日本独自の民間主体の宇宙開発と宇宙観光産業の促進に力を注いでほしいとSF/Jでは考えている。

参考サイト
Yahooニュース